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武庫之荘 Daily Life Scene
そろそろ、紅葉が見ごろを迎えているころですね。朝晩の冷え込みが一段と厳しくなり、体調管理が難しくなってきたと思いますが、みなさまお体は大丈夫でしょうか?
さて、今回ご紹介するのは、1992年に武庫之荘にオープンしたパティスリー「WALTER PEAK FARM」です。地元で評判のこのお店で、どんなスイーツが登場するのか楽しみです!

▲阪急武庫之荘駅から北西へ、徒歩4分ほどの場所にあります。
―ゆっくりとした時間が流れる場所で、温もりが伝わるお菓子作りを―
オーナーパティシエの大野優さんは、本当は法律の勉強をされていたそうですが、休みの日などに彼の叔父さまが奈良で手がけているパティスリーを手伝ううち、お菓子作りに興味を持ち始めたのだとか。プライベートではラジコン飛行機を作り、飛ばすのが趣味だと言う大野シェフ。
この道に進むことになったきっかけを「“作る”ことは元々好きだったから、性に合っていたんじゃないかな」と、話してくださいました。そして、大阪・西宮などで修行を重ね、いよいよ独立という時に大野シェフがお店の場所として選んだのが、ここ武庫之荘。
学生時代から馴染みがあったことと、この街の雰囲気がシェフのイメージに近かったからだそうです。三田や川西などでも物件を探されたそうですが、なかなか思うような街に出会えなかったとか。ガヤガヤとした駅前ではなく、落ち着いた雰囲気の住宅街。けれど、駅にもそんなに遠くないこの場所は、大野シェフが思い描く雰囲気を十分に備えていました。
大野シェフがお店を開いたころは、ホテル菓子全盛の時代。美しく飾りつけたお菓子はゴージャスで、お客様からのニーズも高かったそうですが、シェフにとってはまるで機械で作られたようなクールなイメージしかありませんでした。お菓子を飾っている素材の中にも食べられないものがあったり…。
「本当に食べる人のことを考えて、あったかい感じのものを出したかった」と言う大野シェフの思いは店名にも表れています。「WALTER PEAK FARM」とは、ニュージーランドの片田舎にある酪農と羊毛を主とした農場の名前です。そこで大野シェフが味わったアフタヌーンティーやスコーンは、素朴さのなかにバターや卵の風味が生き生きと調和した実にすばらしい味だったのだとか。目新しい素材ではないけれど、お菓子にとって最も大切な乳製品や粉を一つ一つ大事にしながら、やすらげる味を作り出せればという思いを込めて、その農場の名前を付けたのだそうです。
「自分の子供たちに食べさせるなら…」と考えて作るお菓子は、どことなく昔懐かしい優しい味わい。幅広い年代の方に安心して食べてもらえるに違いありません。

▲ケーキにはフレッシュのフルーツがふんだんに盛られています。

▲店内にはクロワッサンやカスクートなど、お菓子屋さんが作るパンも並んでいます。
―体への優しさを追求した、素朴な味わいが魅力―
自分でおいしいと思うものしか出さないというスイーツは、生菓子が約40種、焼き菓子が約40種とバラエティ豊かにそろっています。お菓子を作るうえで大切なのは、新鮮な素材を使うこと。開店した頃は缶詰のフルーツが使われることの多かった時代でしたが、こちらでは当初から旬のフレッシュのフルーツのみを使っています。パイや焼き菓子、フルーツケーキなどは発酵バターだけを使用し、しっかりと存在感のある風味に焼き上げています。生クリームは口溶けのよい乳脂肪だけのものを使用し、軽い舌触りとなめらなか食感に仕上がっています。ほかにも、香料はバニラビーンズやバニラシュガーといった100%ピュアの素材だけを使用。人工着色料・防カビ剤・酸化防止剤などの添加物は一切使われていません。
新しい食材がどんどん出てきている時代ですが、それらには添加物が含まれていることも多く、どこまで信頼できるものなのか分からないと大野シェフは言います。未知の味を加えたお菓子は食べ終えた時に、何か違和感が残る。やはり大切なのは、小麦粉やバター、砂糖といった基本的な食材。そういった安心な素材に徹底してこだわり、何も添加物を入れず作るお菓子は日持ちはしませんが、だからこそ優しい味わいが生まれるのです。
「好きじゃないものはイマジネーションがわかないし、作れない」と言う大野シェフ。30年近くかけてさまざまな素材の味や香りに触れ、自分好みのものを探し続けています。長い時をかけて培ってきた素材を組み合わせたお菓子の一部をご紹介しましょう。

一番手前の左側に写っているのは、蒸し栗のタルト(441円)。スイートポテトを絞って焼き上げたタルト生地に、生クリームと蒸し栗をペースト状にしたものをしぼってあります。シンプルに蒸すだけでおいしい和栗の優しい風味が印象的な一品です。その隣、手前の右側に写っているのは、ベリーベリー(409円)。さっくりとしたタルト生地の上にサワークリームをのせ、イチゴとブルーベリー、ラズベリーをこれでもか! というほど、たっぷり盛っています。フレッシュのフルーツならではの瑞々しい甘酸っぱさが心地よく口の中に広がるでしょう。ベリーベリーの奥は、ショコラショコラ(315円)。小麦粉は一切使わず、リーファリーという米粉だけでスポンジを作っています。米粉のみで作られているためか、少しねっとりとした食感。上質な生クリームとチョコレートの風味が口の中に幸せな余韻を残す一品です。ほかにも、おいしそうなケーキはたくさん! どれも甘さ控えめで、1個食べた後でもあと少し食べたいな…と思える味わい。ついつい食べてしまうお菓子たち、ぜひ味わいに行ってみてください。
取材中も地元のお客様が次々に来店し、お店の中はつねににぎわっていました。種類もたくさんあるので、今日はどれにしようかきっと悩んでしまうと思います。さて、次回はスポーツの秋にピッタリな乗馬をご紹介しようと思います。どうぞお楽しみに!
■WALTER PEAK FARM(ウォルター ピーク ファーム)
住所:尼崎市武庫之荘1-19-3
電話:06-6432-3907
営業時間:9:00~20:45
休み:1・2月のみ月曜日
席数:なし
駐車場:なし
URL:http://www.wpf.co.jp